日本内航海運組合総連合会
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経営基盤強化対策

1)運賃用船料の修復と代替建造に関する活動
 

平成24年12月に発足した安倍内閣では、金融、財政両面にわたり積極的な政策が行われた結果、一時は円安と株価上昇が進んで景気回復への期待が高まりましたが、世界経済を牽引してきた中国経済の減速や、平成26年4月の消費税の8%への引き上げなどにより、最近では景気の動向は一進一退という状況です。
 毎月、主要オペレーターを対象に行っている輸送量調査では、平成27年度の貨物船(油送船を除く)の輸送量は、上半期、下半期とも前年比4%減でした。 原発の代替電源として稼働率が高まった石炭火力発電所向けの燃料(石炭)や、雑貨などを除いて、ほぼ全ての品目で前年度を下回った結果となりました。これに対して油送船は、電力をはじめ経済全般で脱石油の傾向が続く中で、ケミカルなど一部で荷況が回復したものもあり、油送船全体では上半期、下半期とも前年度比1%増でした。
 景気回復が遅れている中で、少子化を背景に人手不足が近年顕在化しています。これは多くの業界で共通した問題ですが、特に内航海運においては従来から若年船員不足が指摘されていたところ、昨今は船社間での船員の引き抜きや、船員不足による滞船の発生も報じられています。荷動きが低調なため、輸送に支障を生じる状況ではありませんが、今後輸送需要が増加すれば、事態が深刻化することも懸念されます。船員の確保が内航事業者のみならず、荷主にとっても切実な問題であることが広く認識され、運賃・用船料の回復を通じて船員の雇用条件改善につながることが望まれます。また、船員不足の状況下であっても、運航効率を高めることによって輸送力を維持する方策を、関係者が広く協力して確立することが必要です。
 一方、内航船の代替建造は、平成5年をピークとして大量建造された船舶が船齢20年前を迎えて、代替建造の時期になっていますが、運賃・用船料の低迷が続いて代替建造が停滞し、内航船の7割以上が法定耐用年数の14年を超える老齢船という状況です。船舶はメンテナンスが適切に行われていれば、法定耐用年数を超えても直ちに問題を生じるわけではないものの、安全・環境面でのリスクや、輸送の信頼性低下を考えれば、老齢船の代替建造を早急に進める必要があります。そのためには、運賃・用船料が適切な水準に修復されるよう、荷主をはじめ関係者の理解と協力が欠かせません。当総連合会では、運賃・用船料や内航船舶のコストを定期的に調査・分析して、その実態を客観的に把握し、代替建造促進等に向けた環境整備に努めています。




2)公正な取引環境の整備

当総連合会では毎年、下請代金支払遅延防止法、及び独占禁止法等について内航事業者を対象に全国各地で説明会を開催し、不公正な取引の防止に向けて関係者の啓蒙・啓発と、関係法令の周知徹底に努めています。
 最近の活動としては、平成26年4月には消費税が5%から8%に引き上げられたのに伴い、内航海運における消費税の円滑な転嫁を期すため、「消費税の転嫁の方法の決定に係る共同行為」(消費税転嫁カルテル)を公正取引委員会に届け出ました。それに併せて、消費税の転嫁等、最近の内航海運の取引状況を把握するため、取引の実態に関するアンケート調査を国土交通省の協力を得て全事業者を対象に行っています。
 また、法律関係では、商法(運送、海商関係)が明治32年の制定以来117年ぶりに大幅に改正されることになりました。船社については、運送人や船長などの責任者が従前より実態に則したものへ改められるなどの変更があり、事業者への周知に努めます。

 

 
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