環境にやさしい内航海運

エネルギー効率のよい内航海運

近年、世界的な規模で省エネルギーが大きな課題となっており、国内貨物輸送の分野でもエネルギー効率のよい輸送が求められています。内航海運は、1トンの貨物を1km運ぶのに必要とするエネルギー消費量が営業用貨物車の約1/7、またCO2排出原単位でも約1/5と、エネルギー効率がよく、環境にも優しい輸送モードです。

1トン㌔輸送するのに必要なエネルギー消費量

国内の貨物輸送の分野では、トラックへの過度の依存から生じた道路混雑や騒音公害への対応と、二酸化炭素排出の削減をめざす地球温暖化対策等の環境問題への取り組みが強く求められています。 そこで、トラックが運んでいる貨物の一部を二酸化炭素の排出が少なく、エネルギー効率のよい内航海運や鉄道に振り替える“モーダルシフト”が推進されています。 内航海運は、このように地球環境の保全に大きく貢献しており、エネルギー効率がよく『地球にやさしい内航海運』への期待がますます高まっています。

貨物輸送機関の二酸化炭素排出原単位

内航海運の二酸化炭素排出削減への取り組み

内航海運業界では、地球温暖化対策計画において、2030 年度までのCO2排出削減目標を、2013 年度比で157 万㌧-CO2( 約15%削減)として、省エネに取り組んできました。そうしたところ、2020 年10月の内閣総理大臣所信表明演説で、「2050 年までに、温室効果ガスをゼロにする、すなわち2050 年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」との表明がありました。これを受けて、内航海運業界でも、2021年4月より「内航カーボンニュートラル推進に向けた検討会」を開催し、その結果、内航海運の地球温暖化対策計画での2030 年度までのCO2排出削減目標を、181万㌧-CO2( 約17%削減) の削減に修正しました。
内航海運業界では今年度、この目標を達成するため、連携型省エネ船の開発・普及に取り組む予定です。

内航海運の二酸化炭素排出削減への取り組み
内航海運の二酸化炭素排出削減への取り組み

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